冬だけではない。暑い日も気をつけたい高血圧

血圧の変動についてお話しすると、「夏は冬に比べて安定しやすいから大丈夫」と言う患者さんがいらっしゃいます。正木初美院長に、夏の血圧について聞いてみました。

夏は冬に比べて血圧が下がる傾向にあると言われます。理由は、気温が高いために血管が拡張しやすいこと、また、汗をかいて水分や塩分が失われるために血液の量が減少することにあります。

しかし、猛暑が続く近年は、夏に脳卒中や心筋梗塞(こうそく)を発症するケースが増えています。クーラーの効いた室内と外の気温差が大きくなるので、冬の温度差同様に注意が必要です。

さらに、汗をかいて体全体の水分が不足すると、血流が悪化して急に血圧が上がることがあります。

また、日ごろ高血圧の人は、気温の落差で血圧が急に下がることもあります。

いずれにしれも、入浴や運動中、その前後や、急に起き上がる、立ち上がったときなどに、めまいやふらつき、吐き気、おう吐があれば、血圧の急な変動かもしれません。転倒にくれぐれも注意をして、カロリーが低めの経口補水液、スポーツドリンクなどで水分補給を怠らないようにしましょう。

少しでも『喉が渇いたなぁ』と感じるときは、すでに体の水分が不足しているサインです。常に水分を持ち歩き、のどが渇く前にこまめに水分補給をしましょう

これから暑さが厳しくなります。気をつけられてください。

このしんどさは、「五月病」かも?

ゴールデンウィークが終わった週明けからしばらく、「日常に戻るのに時間がかかった」、「いまだ、体のだるさやしんどさが抜けない」、「五月病ですかねえ?」とおっしゃる患者さんがたくさんいらっしゃいます。

五月病について、正木初美院長はこう話します。

『五月病』とは、かつては、新入社員や新大学生が、連休をきっかけに疲れが出て、ウツウツした気分が強くて出社できない、登校したくないといった症状になることを指していました。

ですがいまは、若者よりも、働き盛りの世代の方が多いと言われています。

『五月病』とは病名ではなく、5月に多いために昔から言われてきた俗称であり、医学的な診断としては、『適応障害』になります。『五月病』とは、寝れば回復するしんどさやだるさとは違って、疾患であるわけです。

3月・4月に転勤や出世、新しい部署に異動した、転職をした、知らない街に引っ越しをしたなどで気をはって頑張ってきたところ、連休で緊張が解けて心身ともに疲れがどっと出た、連休の後半になっても疲れが改善しない。それに、連休明けのことを考えるととても気分が重い、不安感やウツウツが増すばかりというつらさが出て、連休明けにはそれがさらに募るといった症状です。

また、夜、なかなか寝付けない、眠りが浅いといった不眠や、頭痛や肩こり、めまいがひどいなどの不定愁訴、自律神経失調症の症状も現れるでしょう。

気力が徐々に回復してくれば大丈夫ですが、ストレスの原因が明らかで、心身ともにこういった不調が2週間以上続くと、『五月病』の可能性が高くなります。自分でも、『この不調はいつもと違うな』という自覚があることも多いでしょう。

がまんを重ねていると、『うつ病』を発症するケースも少なくありません。

普段とは違うしんどさが続くという自覚があれば、できるだけ早く、かかりつけの内科や心療内科や精神科を受診し、ストレスの原因や不調の状態を医師に率直に相談しましょう

「五月病かも?」と思ったら、つらい気分を放っておかずに、ストレスの原因と自分の症状を見つめて、早めに医療機関を訪れるようにしましょう。

はしか(麻疹)の流行注意。症状や予防法とは?

4月15日の投稿で、「ゴールデンウイークに海外へ出かけられる方は、はしかにご注意ください」とお伝えしましたが、その後も、はしかの感染が各地で拡大し、注意が呼びかけられています。

はしかは感染力が非常に強く、免疫を持っていない人が感染すると90%以上発症するとのことで、特徴や予防法について正木初美院長に詳しく聞いてみました。

「はしかは、麻疹ウイルスによって引き起こされます。子どもだけではなく、免疫がないおとなが感染すると、症状がひどくて驚かれます。

感染すると、約10日~12日間潜伏した後に、発熱、咳、鼻水など風邪のような症状が現れます。38度前後の熱が2~3日続いた後、39度以上の高熱と発疹が出現します。3~4日後には熱が下がり、合併症のないかぎり7~10日後に主な症状は回復します。

また、肺炎や中耳炎、脳炎などの合併症を発症する場合もあります。

はしかは、接触感染や空気感染もするので、手洗いやマスクだけで予防はできません。一度感染して発症すると免疫は持続しますが、予防接種が最も有効な予防法です。

免疫があるかどうかわからない場合は、抗体検査を受ける、予防接種を受けることもできますので、かかりつけ医に相談なさってください」

厚生労働省のウェブサイトでは、はしかに関するQ&Aが掲載されています。ご参考ください。

http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/measles/index.html

笹の葉の殺菌作用

今日5月5日は、「端午の節句」です。粽(ちまき)やかしわ餅が食べられますが、粽をつつむ笹の葉には健康によい作用があるそうです。正木初美院長に聞いてみました。

一般的に笹団子や笹寿司、ちまきなどに使用される笹はクマザサですが、殺菌、消臭、防湿などの働きがあるとされ、民間療法では、病気や怪我に欠かせない薬草として使われているようです。

新鮮な笹の葉から抽出される成分や、青臭いように感じる青葉アルコール、青葉アルデヒドなどの香り成分には、抗菌性が認められることも報告されています

粽をくるむ笹の葉の香りとともに、端午の節句を楽しめそうです。

認知症予防は1日5,000歩。病気予防になる歩数の目安とは

この連休中は、旅に出る、ハイキングに出かける、ウィンドウショッピングをする、公園でウォーキングをするなどで歩く機会が増える人、また、連休を利用して日ごろの運動不足を改善するべく、ウォーキングをしようという人も多いと思います。

よく「一日一万歩、歩こう」という声を聞きますが、実際にはどのぐらい歩けばトレーニングや減量になるのかが気になります。そこで、目標別の歩数の目安について、正木初美院長に聞いてみました。

「ウォーキングは、酸素を使って体内の脂肪をエネルギー源として利用する『有酸素運動』です。

ダイエットのための運動と思われがちですが、血圧、血糖値、心肺機能の改善や骨粗しょう症を予防し、メタボや糖尿病の改善となるなど、さまざまな働きが多くの医学的研究で実証されています。

また、脳を刺激し活発化させるパワーや、脳の血液中に快感ホルモンと呼ばれる『β(ベータ)エンドルフィン』の分泌を促して緊張をほぐす、リラックスを促すなどメンタルヘルスを向上させる働きも注目されています。

ただし、早く大きな成果が欲しいからと言って、何時間も歩き続けることは、足腰はもちろん、全身の筋肉痛や炎症、疲労の原因になります。

東京都健康長寿医療センター研究所の青柳幸利先生による、ウォーキングの目安の指標となる研究データでは、次の歩数が提唱されています」

4,000歩……うつ病の予防

5,000歩……認知症、心疾患、脳卒中の予防

7,00歩……骨粗しょう症、がんの予防

8,000歩……高血圧、糖尿病の予防

10,000歩……メタボの予防

(2,000~4,000歩……生活歩数)

早歩きの場合、10分で約1,000歩歩くことになります。歩数計を気にしなくても、おおよその歩行時間でどのぐらい歩いたかをめどにするとよいでしょう。目安を知っておいたうえで、日々のウォーキングを楽しみましょう

スマートフォンや携帯電話で、歩数をカウントする機能や無料アプリも多種多様にみられます。うまく利用しながら、ウォーキングを日々の習慣にしましょう。

春は便秘になりやすい?

もうすぐゴールデンウイークですが、心身の調子はいかがでしょうか。当クリニックは暦通りに開院しています。

春は就職や異動、昇進、進学、引越しなど、環境が変わりやすいため、体も心もストレスを受けやすく、便秘をしやすいシーズンと言われます。その理由について、正木初美院長に聞いてみました。

呼吸や拍動、消化、体温調節など私たちの体の活動を調整するために、24時間働き続けているのが『自律神経』です。

自律神経には、活動時や緊張時に優位に働く『交感神経』と、リラックス時に優位になる『副交感神経』があります。

胃腸などの消化管の活動や、消化液の分泌を促進させるのは、『副交感神経』が優位に働いているときです。

ですが、ストレスを受けているときは緊張が続き、無意識のうちに交感神経が優位になります。

すると、大腸のぜん動運動が鈍くなって便通が悪くなる、また、消化液の分泌が少なくなって食欲が減退し、十分な量の便をつくることができず、便秘をしやすくなります。

思い当たる場合、新生活にすぐに順応するのは難しいかもしれませんが、少しの時間でも、入浴中や睡眠前などにリラックスできる時間を持ちましょう。音楽を聴く、軽いストレッチをする、好みのアロマの香りを楽しむ、ホットアイマスクをするなど、自分なりのリラックス法を見つけておくと良いでしょう

新生活や新しい環境によるストレスが便秘をまねきやすいということです。リラックスタイムを作って、便通も整えたいものです。

正木初美院長が取材された記事のご案内

ロート製薬がスポンサーの「健康・家庭医学」の情報サイト「これカラダ! 心と身体をイキイキさせるwebマガジン」に配信されました!

臨床内科専門医が教える。「腸活」の方法、これは正しい?

腸の調子を整える「腸活」について、さまざまな情報がありますが、正木院長はこう話します。

お腹の張り、消化不良、便秘や下痢など、腸の不調の症状はさまざまです。

食べ物の消化や栄養分の吸収を行う腸の調子は、食事の内容や精神の状態などに大きな影響を受けます。

取材では、下剤の飲み方や食物繊維の摂取など、『自己流の腸ストレス改善法』について検証をしました」

ぜひ参考になさってください。

ゴールデンウィークに海外旅行をする人へ

今年のゴールデンウイークは曜日の並びの関係で、9連休になる人も多いと聞きます。皆さま、ご予定はいかがでしょうか。正木初美院長は、ゴールデンウイークに海外に行く方に、次のように呼びかけています。

海外旅行に行かれる方は、感染症にくれぐれも注意をしましょう。特に、「麻しん(はしか)」は、海外から帰国した患者さんからの感染も増えており、医学会や国、地方自治体からも注意喚起がされています。

これまで麻しんにかかったことがない、予防接種を受けたこともない方は、かかりつけ医に相談をして、早めに予防接種をしておくようにしましょう。

また、蚊やマダニの媒介による感染症が世界的に報道されています。予防にはまず、長そで、長ズボン、帽子、夏用の手袋、靴下を着用して肌の露出を抑えることです。また、虫よけ剤を持参し、使用しましょう。

渡航の前には、外務省や検疫所のホームページで、渡航先の感染症の発生状況や注意事項を確認して、予防を試みましょう

次のウエブサイトなどもご参考になさってください。

ゴールデンウィークにおける海外での感染症予防について

FORTH/厚生労働省検疫所 ゴールデンウィークに海外へ渡航される皆さまへ!

春眠暁を覚えず……昼間の眠気はどうすればいい?

陽気の日が増えると、午後にはあくびがよく出たり、眠くなったりするように感じます。

どうしてこう眠くなるのか、体調に変化があるからなのか、また、食後の睡魔に勝てそうにないときはどうすればいいのかが気になり、正木初美院長に聞いてみました。

眠気には、自律神経の働きと、ホルモンバランスの変化などが関係しています。特に食後は、一時的な高血糖状態になることや、食べたものを消化するために副交感神経が優位なリラックスモードになって眠くなりやすいと考えられています。

また、食べたものを消化しようと血液を胃腸に集中させることで、脳の血流量が減る傾向にあるとも言われています。

眠いときは、『20分程度の昼寝』をしましょう。それ以上眠ると、深い睡眠に入るために目覚めた後に眠気が残りやすく、頭が重く感じることもあります。

私は、昼寝をする前にはコーヒーや紅茶などカフェインを含む飲料を飲むようにしています。カフェインの覚醒作用は飲んでから約20〜30分後に現れるので、ちょうどそのころに目覚めやすくなります

ほかに、春になると眠くなる理由や日々の生活の中での改善法などについて、以前、正木院長が取材でお答えした記事をご紹介します。

臨床内科専門医に聞く。春、眠くなるのはなぜ?「副交感神経が優位に働く」

本記事は、女性向きポータルサイトの『マイナビウーマン』を基幹に、『ウーマンエキサイト』や『アメーバ』、『ライブドア』など複数のニュースサイトに同時に配信されました。

こちらも参考になさってください!

桜の香りのパワーとは

今年はどの地方でも桜が早く咲き、長く楽しめたというニュースが届いています。桜の花の香りは強くはありませんが、桜もちや桜茶に使われる桜葉漬の独特な香りが気になり、正木初美院長に聞いてみました。

桜葉漬の独特の香りは、『クマリン』という芳香成分です。シナモン、セリ科やミカン科、マメ科、キク科の植物、例えばパセリや明日葉、柑橘類などに含まれます。

抗酸化作用やむくみの改善、リラックス作用のほかに、血液を固まりにくくして、血流を改善する作用があると言われています。

ただし、通常の食事でスパイスや菓子として食べる分には問題ありませんが、サプリメントなどの健康食品で過剰に摂取すると、肝障害が誘発されることがわかってきたので、注意してください。

私は、桜を眺めるのはもちろんのこと、桜もちや魚の桜蒸しなどを味わって、春の訪れを楽しむのも好きです

桜を見つけたときは、香りにも注目したいものです。